仏教8大聖地

生誕の地：ルンビニ（藍毘尼）
ネパール国内。インドネパール国境の町スナウリから30km。ネパールの西部タライ盆地にある小さな村。ブッダの生まれた地として有名。マーヤ夫人は晩年になって「天上界の満月から白象が降りてき、右の脇下から胎内に入る」霊夢を見て懐妊されたと伝えられています。出産のため里帰り途中のルンビニ園で沐浴後、北方へ20歩あまり歩き、真っ赤な無憂樹（マメ科）の花に右手を触れた時にブッダが生誕（BC563頃）しました。
マヤ・デビ寺院を中心に、アショカ王が巡礼したときに建立された石柱、釈迦が産湯をつかったという池などが残っています。巡礼者で賑わっており、特に12月から1月にかけて参拝の人が多くなります。1997年にユネスコの世界遺産(文化遺産)に「仏陀の生誕地ルンビニ」として登録されました。
 
降魔成道の地：ブッダガヤ（仏陀伽邪）
ビハール州ガヤー市南方13km。ゴータマ・ブッダ 成道（悟り）の地。仏教の八大聖地およびヒンドゥー教における聖地で、仏教では最高の聖地とされています。インド東部を流れるナイランジャラー川（尼蓮禅川）のほとりにあります。ブッダガヤには、中心にあるマハーボーディ寺（大菩提寺）と、そのまわりにある各国各宗派の寺院（中国寺、日本寺、ネパール寺、タイ寺など）があります。マハーボーディ寺の中には、その本堂である高さ52mの大塔、ゴータマ・ブッダが成道したときに座っていた金剛座、成道したときにその陰あったゴータマ・ブッダの菩提樹、沐浴の蓮池があります。2002年にユネスコの世界遺産(文化遺産)に「ブッダガヤの大菩提寺」として登録されました。
 
初転法輪の地：サルナート（鹿野苑）
バラナシ北北東約10km。ブッダガヤでの成道後、最初の説法（初転法輪）をかつての修行仲間（５名）に対して行われた地です。
 
涅槃の地：クシナガール（クシナガラ）
バラナシから北東220kmのゴーラクプル（Gorakpur）まで行き、さらに東方50kmにクシナガールがあります。ゴーラクプルからはカシアー（Kasia）行きのバスに乗り、カシアー手前3kmの場所にあるクシナガールで下車します。バスを降りると小さなバザールがある道を進むと各国の寺院が点在し涅槃堂が見えてきます。
 
酔象調伏の地：ラージギル（ビハール州 Rajgir）：古名：ラージャグリハ（王舎城）
ブッダガヤ東北81km。パトナ東南103km。マガダ王国の首都。ブッダ時代にもっとも勢力を拡大し、仏教を保護。ブッダは成道前にここで修行しヨーガ行法の真髄を極めました。成道後は南の伝導の中心地となりました。仏教最初の寺院建築である竹林精舎（ヴェーヌヴァナ・ビハーラ）跡があります。 第1回仏典結集（BC477頃）の地としても知られています。
 
猿王奉蜜の地：ヴァイシャーリー（Vaishali、毘舎離城）
パトナ市北東80km。ヴァッジ国の首都。太子時代過ごされたカピラヴァストゥ城（釈迦族の首都）出城後、最初にこの地で修行を行われ欲望超越の道を究められた地とされています。成道後もしばしば訪れ「宝経」「維摩経」を説かれました。ブッダ80才の最後の雨安居（うあんご）の地です。第2回仏典結集（BC377頃）の地。ジャイナ教開祖マハーヴィーラ（BC551頃～BC479頃）の出生地でもあります。
 
神変（奇跡）の地：サヘート（祇園精舎）、マヘート（舎衛城）、古名：シュラーヴァスティー
ゴーラクプル～サヘートまで約150km。サヘート（祇園精舎、Jetavana）は、北の伝導の中心地となった場所です。阿弥陀経を始め多くの説法をされた所として知られています。ブッダは祇園精舎の香室ガンダ・クティより昇天され、天上界で3ヶ月間の説法教化を行われたと伝えられています。京都の祇園祭は、マヘート（舎衛城）の牛頭天王：ごずてんのう（疫病の神）に由来しています。
 
三道宝階降下の地：サンカーシャ（僧伽舎 = Sankasia）
アグラから東へ160キロメートル（ウッタル・プラデーシュ州（Uttar Pradesh） ファッルカーバード県 (Farrukhabad））。ブッダの生誕後1週間目に昇天されたマーヤーのために、祇園精舎の香室から天上界に登られ、3ヶ月間にわたりマーヤーおよび天人達に説法された後、降下されたと伝えられる地です。

地図

Google Map を利用したインドの仏教聖地の場所が判る地図です。ルンビニ（ネパール）、ブッダガヤ、サルナート、クシナガール他の仏教聖地の場所が記されています。
地図中にあるオレンジ色のバルーンマーカーが聖地です。それぞれのバルーンをクリックすると名前と写真を表示する噴出しが出てきます。地図左側の「＋／－」で地図の拡大縮小が可能で、右上の「航空写真」をクリックすると上空から撮影した写真を見ることが出来ます。
 

 

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